二日目 ほくほく街道
2024.4.13
本日は上越市から越後湯沢まで、ほくほく街道を使ってドライブしてみたいと思います。この道に並行して北越急行ほくほく線が走っているのですね。2015年以前、北陸新幹線が金沢まで開通していなかった時は、北陸地方から東京方面へ行くには、特急はくたかに乗って越後湯沢駅まで行って、上越新幹線に乗り換えていました。その時、特急はくたかが在来線最速160km/hで爆走していたのがほくほく線だったのです。懐かしいですねぇ。
そんな懐かしのほくほく線沿いを観光してみます。 |
起床 |
7:00、起床。昨日は早めに寝たので、たっぷり寝ることができました。まずはトイレに行ってから、ベッドを座席モードへ戻す。これがね、ペンギン姉さんとネコ娘の二人を起こす作業から、ペンギン姉さん一人だけを寄せる作業に変わったのでとても楽になりました。うちのリラックスワゴン、大人三人がギリギリだね。
出発の準備を済ませたら、道の駅の近くのセブンイレブンで朝食を購入。菓子パンとコーヒーにしてみました。パンを食べながら出発! |
虫川大杉駅 |
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ほくほく街道(国道253号線)を東進。
8:10、虫川大杉駅に到着。特急はくたかがときどき停車していたので聞いたことがある駅です。訪問するのは初めて。 |
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ペンギン姉さんは興味がないってことなので、クマ兄さんだけ駅舎を見学してみる。駅舎の壁に国指定天然記念物である虫川の大スギの枝が展示してありました。駅舎の中に入って見ると無人駅。いろいろな観光情報が掲示してあって、虫川大杉駅の名前の由来は、この近くにある白山神社の虫川の大スギが由来だと書かれていました。
それじゃ、白山神社にも行ってみよう。 |
白山神社 |
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虫川大杉駅から来るまで3分、白山神社に到着。駐車場もありました。
まずは鳥居の前でパチリ。 |
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鳥居を抜けて境内へ上がってみると、目の前に巨大な杉の木が立っています。これが虫川の大スギのようです。鳥居側と拝殿側からパチリ。以前訪れた屋久島の屋久杉にも劣らない巨大な杉ですね。 |
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まずは神社に参拝。この白山神社には社務所は無く、無人の神社になっておりました。御賽銭を納め、ネコ娘の学業を祈る。あと、御朱印は書き置きになっていて、料金は賽銭箱に入れる方式。300円を賽銭箱に入れて御朱印をもらっておきました。 |
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参拝後にじっくりと虫川の大スギを眺めてみる。上の方の枝の数が凄い。バサバサでクマ兄さんの頭みたい。あとね、枝が下に下がって上がるのも龍が登っているみたい。屋久島と違って、周りに大きな杉の木があまりなく、この木だけが巨大なのが不思議。 |
儀明の棚田 |
虫川の大スギを見学したのち、ほくほく街道を東へ進む。この道沿いにはいくつか棚田があるので、ちょっと見学をしながら進んでみよう。
一つ目の棚田は儀明の棚田。車を道の横の空きスペースに停め、ほくほく街道から眺めるように観察する。するとおじさんが話しかけてきました。なんでも、この棚田の持ち主らしい。この棚田は川から水を引いてなくて、斜面から漏れてくる雪解け水を利用しているんだって。だけど、去年、かなりの猛暑で水が干上がってしまって、水が溜まらない田んぼがたくさんあるんだそうです。水を入れてかき混ぜて(代かき)・・・を繰り返して水が溜まるようにするんだって。あと、遠くの方に見える段々は放棄された田んぼだそうです。この辺りも田んぼをやる人が減っているとか。 で、どこから来たの?って聞かれたので、富山県の射水市からって答えたら、なんと!このおじさんと一緒に田んぼをやっていて、この近くでレストランをやっている人も射水市出身なんだって。10年くらい前に移住してきたって言ってたかな?しかもね、射水市が生んだ偉人と同じ苗字だそうです。子孫かな? |
蒲生の棚田 |
つづいて蒲生の棚田。ここには観光客が2組くらい来ていました。水が入っている田んぼと入っていない田んぼ。水が入っていない田んぼは放棄されたものかな? |
まつだい雪国農耕文化村センター「農舞台」 |
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続きまして、まつだい駅の横にあるまつだい雪国農耕文化村センター「農舞台」にやってきました。この「能舞台」を中心にまつだい「能舞台」フィールドミュージアムというのを催しています。アートの世界をちょっとだけ見てみましょ。 |
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能舞台の駐車場に車を停めて、渋海川を渡る。山の斜面に青い農民がいます。黄色もいました。これ、棚田っていうタイトルで、イリヤ&エミリア・カバコフという人の作品だそうです。 | |
こちらは西洋料理店である山猫軒だそうです。ちょっと地面がぬかるんでいるけど行ってみよう。 |
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「ここで髪をきちんとして、履物の泥を落としてくださいね。」「料理はもうすぐできます。すぐ食べられます。頭に酢をよく振りかけてください」って、有名な宮沢賢治の注文の多い料理店の話ですね。こんなところで宮沢賢治の作品に出合えるとは。 | |
山猫軒から能舞台を見る。あの二階の展望室っぽいところから見たら、棚田は全体が眺められそうだね。だけど、山猫軒はよく見えなさそう。 |
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付近の水たまりを見たら水芭蕉がたくさん咲いていました。水際に並んで咲いているんだけど、水芭蕉ってそういうもの? |
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こちらはカタクリですね。紫色の花がキレイです。最近、花に疎いクマ兄さんもカタクリは分かるようになりました。だって、このカタクリの根っこを掘り出して、日干しして、でんぷんを取ったものが片栗粉でしょ。 |
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燃えた木が並んでいるのが「砦61」という作品らしい。砦が燃えてしまった、というアートなのかと思ったら、この黒い木は人の生死や歴史を表現しているらしいです。わからん。 |
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○△□の塔と赤とんぼ。小山に立っています。 |
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○△□の塔と赤とんぼの周辺にはフキノトウがたくさん出てきていました。ちょっとだけもらっていて、家で天ぷらにしました。美味しかった。 |
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ここで、まつだい駅にHK100形電車が入っていくのが見えました。現在、北越急行で走っている電車はみんなこれ。2015年までは特急はくたかが爆走していたんだけどね。マニアさんが好きそうな話です。 |
能舞台 |
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ここで一旦、能舞台へ戻る。能舞台の周囲にもアートがいろいろあるようです。このカエルはゲロンパ大合唱という作品。このゲロンパは、草刈りで出た草をモグモグ食べて堆肥を生みだす堆肥製造マシーンなんだそうです。アートなのか?実用できるのか? |
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これは地震計という作品らしい。釣り竿かと思った。解説を見ると巨大な釣り竿をイメージしているらしい。合ってるじゃん。海、川、水の循環、バランスを表現しているそうです。 |
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花咲ける妻有、という作品。越後妻有を表現しているみたいなんだけど、クマ兄さん的には漂流教室(楳図かずお)を表現しているのかと思った。 | |
能舞台のガレージのようなところに置いてある自転車の山。これもアートです。回転する不在、という作品みたいで実際に人が登ってこげるみたい。自転車がグルグル回るらしいです。 |
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最後、ゲロンパにバイバイして能舞台を後にしたのでした。無料で見学できるアートもたくさんあって楽しめました。 |
まつだい駅 |
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能舞台を出て、すぐ近くのまつだい駅にやってきました。ここは道の駅「まつだいふるさと会館」にもなっています。トイレ行きたい・・・。
さて、駅舎に向かう途中「ほくほく線発祥の地」の碑がありました。なんでここがほくほく線発祥の地なんだろう? |
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トイレを済ませて駅舎を散策する。なぜか、駅舎内に囲炉裏がありました。冬はここで暖を取れるのか?
郷土の紹介コーナーでは、蜀鶏(とうまる)という鶏の剥製が展示してありました。これは越後蜀鶏と呼ばれているそうで、日本三長鳴鶏として有名なんだそうです。15秒を越えるような鳴き声を上げることがあるんだって。 |
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10:34、まつだい駅をHK100形電車が定刻通りに出発していきました。越後湯沢着は11:22。48分もかかるらしい。越後湯沢って遠いね。
10:40、まつだい駅を出発。 |
諏訪神社 |
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11:00、十日町市にやってきました。お昼ご飯の前に諏訪神社を参拝しましょう。駐車場が見つけられなかったので、近くの児童センターの駐車場に車を停めさせてもらいました。ちょっと歩いて鳥居に到着。ここからかるく坂を登っていきます。 |
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坂道を登っていって諏訪神社に到着。かなり立派な社殿でした。だけど、無人。御朱印はやはり料金を賽銭箱に入れて、一枚もらう方式です。300円を賽銭箱に入れて、書き置きの御朱印を一枚もらう。 |
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境内の端から十日町市を見下ろす。ちょっと小高い山の上に諏訪神社があるので、見晴らしが良い場所でした。 |
繁蔵 田麦そば |
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11:30、十日町駅前にやってきました。十日町市を含むこのエリアの名物にへぎそばというのがあるそうです。Google Mapで検索して十日町駅前の「繁蔵 田麦そば」にやってきました。 |
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店内はとてもきれいでオシャレです。当然注文するのはへぎそば。あと、天ぷらも注文してみました。 |
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15分ほどで天ぷらとへぎそばが運ばれてきました。へぎそばっていうのは、つなぎに海藻の布海苔(ふのり)を使ったそばのことなのだそうです。布海苔をつなぎに使うとツルツルとした触感になるんだそうです。で、食べてみると確かにツルツル。あと、結構コシが強い。香りはそれほどでもなかったかな。そして天ぷらが美味しかった。ちなみに右のへぎそばは三人前。 |
清津峡 |
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十日町から車で45分、新潟県の清津峡にやってきました。最近、ここがSNS映えするってことで、いろいろなところで紹介されていますね。そんなSNSの影響を受けてやってきました。
駐車場は無料です。そして、駐車場の脇にきれいな公衆トイレ。では、清津峡に行ってみよう。 どこから有料なのかな?と思っていたら、右のトンネルを入った先に料金所がありました。1,000円/人を払って入坑。 |
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トンネルの中はひんやりしています。半袖だとちょっと寒いかも。トンネル内は場所によって異なる色の電灯が灯っていました。所々にトンネルの解説があったり、アートが展示してあったり。
その解説によると、かつての清津峡は海の底にあったそうです。日本列島がユーラシア大陸から離れたときにできた大地の裂け目、フォッサマグナに位置していたんだそう。1600万年前、地殻変動に伴って海底火山が活発化し、火山灰が海底に降り積もり、その火山灰が火山活動による熱水で変質し、緑色凝灰岩(グリーンタフ)が形成されたんだって。さらに時が経って500万年前、緑色凝灰岩の地層にマグマが流れ込んで冷え固まり、柱状節理になったんだって。その後、海底が隆起して陸地になり、侵食によって削られ、現在の清津峡になったそうです。 |
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一つ目の見学抗に到着。外を見ると柱状節理の壁が目の前に迫っています。 |
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以前、ここには清津峡登山道という道があったそうです。この登山道からこの柱状節理を見学していたそうですが、1988年に落石死亡事故が発生し、登山道は通行禁止になってしまったそうです。なんとかこの渓谷美を見られるようにしよう、ということでこのトンネルが作られたんだって。 |
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二つ目の見学抗はシマシマ。トンネル内は退屈だったり、新潟県中越地震があったりで観光客が減ってしまったので、第7回大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレのときに、トンネル全体を中国出身の芸術家マ・ヤンソンの作品として改修したんだそうです。ちなみに、ドーム状の建築物はトイレ。 |
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ここからも柱状節理。清津川が川底を削ってこの渓谷を作り上げたんだろうか。 |
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三つ目の見学抗。ここは、ドットの鏡が壁と天井に貼り付けてありました。 |
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清津川の水の流れが急で、グネグネしてますね。これは、長い年月をかけて柱状節理を削っていくのでしょう。 |
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最後、一番奥が水鏡のパノラマステーションと呼ばれる場所。ここがSNSで有名になった場所ですね。右の人達は知らない人ですが、写真を撮らせてもらいました。結構、みんな知らない人をモデルに写真を撮っていました。 |
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パノラマステーションで最後だったので、てくてくトンネルを戻る。往路では気付きませんでしたが、壁には絵が描いてありました。これはカモシカの絵が描いてありました。他に動物の足跡もあったね。 |
ペリスコープ |
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トンネルを出てすぐのところにある喫茶店ペリスコープ。二階に足湯があるそうです。入ってみよう。 |
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ペリスコープって鏡を二回通す、潜望鏡のようなもののこと。天井がペリスコープになっているそうです。そんな天井を眺めつつ、足湯に浸かる。あぁ〜、気持ちいい〜。
13:50、足の疲れも癒えたので、ほくほく街道のドライブを再開しよう。 |
毛渡沢橋梁 |
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14:45、越後湯沢を超えて、土樽までやってきました。ここには毛渡沢橋梁があるのです。ペンギン姉さんは興味がないようで車で待機。でもね、鉄道ファンには有名な場所なんだそうです。 |
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なぜ有名なのかと言ったら、90年前に作られた石積みの鉄橋。日本の美しい鉄道橋で第二位になったこともあるんだそうです。 |
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石積みの橋脚をアップでパチリ。90年前に作られたものと言うこともあり、土木遺産に選定されているそうです。 |
越後湯沢駅 |
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15:15、越後湯沢駅にやってきました。今日はここでお土産を買って帰ろうと思います。北越急行ほくほく線の全盛期(北陸新幹線開通前)は、ここから特急はくたかに乗って富山に向かったんだよね。当時は、ここでの乗り換えがダルかった。
改札口付近に来るとピアノが置いてありました。以前は無かったなぁ。 |
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越後湯沢駅のお土産屋さん、CoCoLo湯沢に行ってみます。入口では飲兵衛の人形が出迎えてくれました。 |
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まずはぽんしゅ館に入ってみます。ここで日本酒の利き酒をペンギン姉さんにしてもらいますよ。入口のカウンターで500円を払って、コイン5枚をもらう。 |
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あまりの種類の多さにちょっと引く。クマ兄さんはお酒を飲めないので、ペンギン姉さんの好みで選んでもらいます。 |
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悩んだ結果、まずはAI診断でおススメの日本酒を選んでもらうことに。最初の一杯目はAIセレクトです。 |
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選ばれた一杯目は越の寒中梅というお酒。新潟銘醸という酒蔵で作られた純米吟醸です。すももやぶどうのような香りが広がるらしい。ペンギン姉さん絶賛。お土産に買いました。そして、自宅でクマ兄さんも飲んだけれど、とっても美味しかった。 |
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次はどうしましょうか。いろいろ見ていたら、コイン10枚が必要なお酒がありました。白瀧SEVENというお酒。さすがにこれは飲めないよね。 |
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二杯目は代々菊酒造の吟田川(ちびたがわ)。特別純米だそうです。三温糖や黒糖のような甘くてほろ苦い香りなんだって。 |
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三杯目は越後酒造場の越後の甘口。純米酒。いちごやあんずのような香り。
四杯目は越銘醸の越の鶴。純米吟醸。マスカットのような上品な香り。 五杯目は越乃景虎という梅酒。これも気に入ったらしい。 日本酒っていろんな種類があるんだねぇ。 |
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それでは、ここでの勉強をもとにお土産を買って帰ろうと思います。ペンギン姉さんのお勧めのお酒をいくつか、あとお菓子も買って帰りましょうかね。 |
爆弾おにぎり |
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越後湯沢を出発する前に、夕飯を調達していきましょう。その名も「爆弾おにぎり家」というお店。大きなおにぎりを販売しているお店です。 |
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タッチパネルで注文のようです。クマ兄さんは二個、ペンギン姉さんは一個購入しました。一個、1合だそうです。
では、帰ろうか。16:30、越後湯沢駅を出発。 スマホで検索したら、ほくほく街道を戻るのが早い、ってことなので来た道を戻る。 |
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夕飯 |
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18:00、上越市に到着。ここから北陸道に乗るんだけど、その前にコンビニの駐車場で夕飯をいただきます。こちら、クマ兄さんのすじこ。味噌汁付きです。 |
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おぉ、うまい。すじこがいっぱい入っています。そして、お米も美味しい。二個食べたらお腹いっぱいだ。だけど、ペンギン姉さんは一個食べられなかったので、残りをもらう。クマ兄さんは2.5合くらい食べたかな。 |
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フライドチキンをおかずにしました。コンビニの揚げ物って美味しいねぇ。
18:40、上越市を出発。 上越ICから北陸道に乗り西へ。あとは自宅まで爆走です。 21:15、自宅に到着。今回のドライブは519kmでした。 |
お土産 |
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お土産は笹だんごパンと柿の種。柿の種は缶の箱が欲しいというペンギン姉さんの希望により、缶の箱入りです。 |
一日目 |
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